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【詳細解説】屋根塗装の費用と基礎知識

スレート屋根や金属屋根、セメント瓦屋根に直接塗料を塗り重ねる屋根塗装工事は、コストを抑えながら屋根全体を長持ちさせる工事として有効な工法です。

見積もりと比べて安心!屋根塗装工事の費用・相場の基礎知識

1.費用・相場・耐用年数・工期について

工法 費用・相場 耐用年数 工期
屋根塗装工事 30~100万円 5~20年程度 10~12日
※費用・相場と耐用年数は面積と使用する屋根材、工期は面積と天候によって差が生じます。

既存屋根材の上から、遮熱などの効果のある塗料を塗る屋根塗装工事は、屋根修理工事の中でも比較的安価な工事です。

ここがポイントPOINT塗料は複数回塗布し、それぞれ乾燥させる必要があるため、工期が長くなります。

2.費用・相場詳細一覧

項目 単価
足場 500~1,500円/㎡
養生 100~500円/㎡
高圧洗浄 100~300円/㎡
下地処理 100~1,000円/㎡
下塗り 500~1,000円/㎡
中塗り、上塗り 1,000~5,000円/㎡
縁切り 200~500円/㎡
管理費、諸経費 工事費用の5~10%
※費用は施工業者によって異なります。
見積もり項目補足
下地処理:ヒビ割れ部分などの補修や、棟板金などの金属部分に紙やすりで小さなキズを付けるケレン作業を行う。
下塗り:接着剤のような役割を果たすシーラーを塗る作業。塗料の剥がれを防ぐ効果がある。
中塗り:2度塗りする仕上げ用塗料のうち、1回目の塗布作業を中塗りという。細かい部分から塗り、その後ローラーで全体を塗る。
上塗り:仕上げ塗料2回目の塗布作業。
縁切り:スレート屋根で必要な工程。塗膜が隙間を埋めてしまうため、接合部をタスペーサーで切り離す作業を行う。

中塗り、上塗りは「上塗り1回目、上塗り2回目」と表記されることもあります。また、業者によっては2度塗りではなく、3度塗りが行われることもあります。

3.塗料ごとの単価・耐用年数・特徴について

塗料 単価 耐用年数 特徴
アクリル樹脂塗料 1,000~1,500円/1㎡ 5~8年 耐用年数は短く、耐久性も劣るが、価格が安く、経済的。
ウレタン樹脂塗料 1,600~2,100円/1㎡ 7~10年 使いやすく、細かい塗装にも適する。
シリコン樹脂塗料 2,000~3,000円/1㎡ 10~13年 耐久性が高く、汚れにくい。コストパフォーマンスに優れる。
フッ素樹脂塗料 3,500~4,500円/1㎡ 15~20年 耐久性が非常に高い。一般家庭ではあまり使われない。
※耐用年数は使用する環境によって異なります。

スレートや金属屋根の表面の塗装は、風や紫外線の影響を受け、5~10年の間に徐々に劣化していきます。塗膜の劣化により、防水効果が著しく低下するため、定期メンテナンスが必要となります。また、粘土で作られた日本瓦以外のセメント瓦にも塗装が必要です。

番外編.人気の塗料TOP3

1位:シリコン樹脂塗料、2位:ウレタン樹脂塗料、3位:アクリル樹脂塗料

屋根コネクトでは、耐久性が高く、耐用年数が長いシリコン樹脂塗料が多く選ばれています。耐熱性がある塗料など、塗料によって効果が様々なため、用途や屋根の状況に応じて最適な塗料を選ぶことが大切です。

費用内訳つき!屋根塗装工事の事例

屋根塗装工事の事例を、見積もり明細とともに紹介します。

【事例】スレート屋根の塗料の劣化を防ぐため、屋根塗装工事を検討
工事内容:スレート屋根のヒビ割れ補修と、シリコン塗料の再塗布経年劣化でスレート屋根の一部にヒビ割れが見つかり、屋根修理を決意。屋根全体を長持ちさせるため、コーキング材によるヒビ割れ補修と、耐熱シリコン樹脂塗料による屋根塗装工事を行った。
工事内容 数量 単価 価格
屋根修理
高圧洗浄 100㎡ 200円 20,000円
下地補修(コーキング処理) 5㎡ 700円 3,500円
下塗り 100㎡ 700円 70,000円
上塗り(1回目) 100㎡ 2,200円 220,000円
上塗り(2回目)
縁切り 100㎡ 400円 40,000円
足場 245㎡ 700円 171,500円
その他
諸経費 工事費用の5% 26,250円

合計:551,250円

※他、消費税などかかります。

屋根、外壁ともに経年劣化により色褪せやヒビなどが発生します。外壁の劣化が見られる場合、屋根も同様に劣化が進行している可能性があります。外壁の劣化に気が付いた場合は、速やかに業者へ相談をしましょう。屋根と外壁工事を同時に行うことで、一回分の足場代を浮かせることができます。

今回の事例で屋根と外壁塗装を行った場合の施工費 ●同時に施工
⇒屋根 551,250円+外壁塗装 約650,000円=合計 1,201,250円(+税)
●別々に施工
⇒屋根 551,250円+外壁塗装 約800,000円=合計 1,352,150円(+税)

また、塗装に使用される塗料は、種類によって価格が異なります。どの塗料が最適か、業者と相談しながら決めましょう。

屋根塗装工事のデメリット

1.定期的な塗り替えが必要になる→耐用年数、経年劣化状況に応じて、塗料の塗り替えが必要です。耐用年数が短い素材もあるため、塗料の効果継続に費用が多くかかることがあります。
2.塗料の耐用年数に満たない可能性がある→経験値の浅い業者に依頼をすると、塗りムラや塗り過ぎなど、予期せぬトラブルに繋がります。その結果、塗料が剥がれてしまい耐用年数に満たないうちに、再メンテナンスが必要になります。

屋根塗装工事が必要な屋根について

1.屋根塗装が必要な屋根

屋根材の経年劣化による色褪せや、金属屋根のサビを防ぐために屋根塗装工事が行われます。雨漏りなどの重大なトラブルが発生する前に、定期メンテナンスを行い、屋根全体を長持ちさせることが重要です。

2.屋根塗装が不必要な屋根

塗装が不要な屋根
▲粘土瓦屋根 出典:http://a-kotobuki.co.jp/roof

セメント瓦と違い、粘土瓦は塗装工事の必要がありません。粘土瓦に塗装を行っても塗膜が剥がれやすく、見た目を悪くしてしまいます。粘土瓦の色褪せが気になる場合は、瓦交換を検討しましょう。また、スレート屋根など屋根塗装が必要な屋根材でも、雨漏りが発生していた場合は、葺き替え工事やカバー工法など大掛かりな屋根修理工事が必要になります。

屋根塗装工事の手順

1日目:足場を組む

屋根修理工事は高所での作業になるため、工事の安全性を高める足場を組みます。足場組みがしっかりとしていない場合、作業途中で足場が崩れ思わぬ怪我に繋がる恐れがあります。

2日目:高圧洗浄

3日目:下地処理

ヒビ割れ箇所へのコーキング処理や、金属部分に細かなキズをつけるケレン作業を行います。細かいキズをつけることで、塗料の密着力を高める効果があります。しっかりと錆を落とすことが重要です。

出典:https://www.sunspray.co.jp/

4日目:下塗り

シーラーと呼ばれる接着剤のような役割を果たす塗料を塗っていきます。スレートの傷みがひどい場合は、下塗りを2度行う場合もあります。シーラーを丁寧に塗ることで、塗料の剥がれを防ぎ、上塗り材の吸い込みを防止します。

5日目:中塗り(上塗り1回目)

仕上げ用塗料は2度、もしくは3度塗り重ねられます。中塗りはそのうちの1回目の工程を指します。まず細かい部分から、小さなローラーや刷毛で塗っていき、その後全体をローラーで塗り重ねていきます。中塗り作業から、色付きの塗料を塗布します。

出典:https://www.tosoushokunin.net/

6日目:上塗り(上塗り2回目)

中塗りの塗料がしっかりと乾いたことを確認し、更に上から塗料を塗り重ねていきます。

7日目:縁切り

スレート屋根に塗装する場合、必ず行う作業です。スレート屋根に塗装を行ううち、塗膜が積み上がり隙間を完全に埋めてしまいます。雨漏りを防ぐため、塗膜同士の接合部分を切り離す作業を縁切りといいます。タスペーサーで縁切りを行うのが主流です。

出典:http://www.kokoroiki.com/

8日目:点検、手直し

9日目:足場解体、清掃

屋根への施工が終わった後、足場の解体と清掃作業を行います。

完成

悪徳業者を見抜く!屋根塗装の見積り5つのチェックポイント

各施工業者から提出される屋根塗装工事の見積書では、下記5項目がきちんと記載をされているかどうかがポイントになります。

  • 1.塗装面積
  • 2.塗装回数
  • 3.塗料の名称
  • 4.下地処理
  • 5.諸経費

1.塗装面積

OK NG
単価×塗装面積:○○円 屋根塗装一式:○○円

塗装面積が不明瞭な場合、塗装が必要な面積を満たしていない手抜き工事になっていたり、不必要な金額が上乗せされている可能性があります。相見積をとり、各業者で塗装面積に大きな差がある場合は面積の計算方法や、どこまで塗装をするのかしっかり確認をしましょう。

ここがポイントPOINT「一式」表記には要注意!面積表記がない場合、手抜き工事の恐れがあります。

2.塗装回数

OK NG
単価×下塗り1回
=○○円
塗装:○○円
単価×中塗り1回
=○○円
単価×上塗り2回
=○○円

屋根塗装工事では、下塗り中塗り上塗りの3回塗りが基本になります。下塗り、上塗り(2回)など中塗り表記がない見積書もあります。

ここがポイントPOINT塗装回数が不十分な場合、耐用年数に大きな影響があります。

3.塗料の名称

OK NG
塗料:○○円 クールタイトSi(エスケー化研):○○円

「塗料」「シリコン塗料」など、名称がわからない表記の場合は注意が必要です。クールタイトSi(エスケー化研)のように塗料の名称およびメーカーまで詳しく記載されているか確認しましょう。価格や特徴を調べる判断材料となり、単価設定・使用量が適切か見極めることができます。

ここがポイントPOINT塗料の名称が書かれていない場合、価格・特徴が適切か判断ができません。

4.下地処理

OK NG
下地処理(ケレン):○○円 記載なし

下地処理、もしくはケレンと記載されていることが多い項目です。作業を省略しても仕上がりに問題がないように見えますが、耐用年数に大きな影響が出てきます。洗浄作業に含まれている可能性もあるため、見積書に記載が無ければ業者に確認をしましょう。

5.諸経費

廃棄物処理費、経費、事務費にあたる項目です。「諸経費」「管理費」「安全対策費」などと記載されていることが多いため、何にかかる費用なのか業者に確認をとりましょう。

事例で紹介!良い見積書と悪い見積書

実際に屋根コネクトへ問い合わせがあった事例と共に、見積書の紹介をします。

【事例1】屋根塗装(100㎡)スレート屋根にシリコン塗料を使用した場合
工事内容:経年劣化で色落ちしてしまったため、屋根塗装工事を行った築10年が経過し、スレート屋根の経年劣化(色落ち)が目立ってきたため屋根塗装工事を行おうと、近くの業者(A社)へ相談をした。見積書に不明点が多く、別の業者(B社)へ問い合わせた。最終的に見積書の内容に納得ができたB社に依頼をした。
<NG>A社からの見積書
項目 数量 費用
足場 一式 300,000円
高圧洗浄 100㎡ 30,000円
屋根塗装
(シリコン塗料)
一式 500,000円
縁切り 一式 50,000円
諸経費 一式 50,000円

合計:930,000円

●注意点
  • ・「一式」と数量を明記していないものが多い
  • ・「養生」「下地処理」など必要な工程が全て含まれていない
  • ・「下塗り」~「上塗り」まで、どこまでの塗装が何回行われているかわからない
  • ・塗料に何が使われているかわからない

<OK>B社からの見積書
項目 単価 施工面積 費用
足場(養生含む) 800円/㎡ 180㎡ 144,000円
飛散防止ネット 100円/㎡ 180㎡ 18,000円
高圧洗浄 200円/㎡ 100㎡ 20,000円
下地処理 300円/㎡ 100㎡ 30,000円
下塗り
(シーラー)
1回塗
700円/㎡ 100㎡ 70,000円
中塗り(水性シリコンベストII)
1回塗
2,200円/㎡ 100㎡ 220,000円
上塗り(水性シリコンベストII)
1回塗
縁切り 300円/㎡ 100㎡ 30,000円
諸経費 工事費の5% 一式 40,600円

合計:572,600円

きちんとした見積書を取り寄せるまで、1社ずつの問い合わせでは大幅に時間がかかることがあります。複数業者への一括見積もりサービスを利用し、簡単な手続きで優良業者から見積書の取り寄せを行うと、時間短縮に繋がります。

【事例2】屋根塗装(100㎡)トタン屋根にシリコン塗料を使用した場合
工事内容:トタン屋根に少しサビが発生していたため、屋根塗装工事を行った適正価格を知りたく3社に見積もり依頼をしたところ、各業者で価格・面積が異なっていた。C社は施工面積が狭く、D社E社は施工面積は同じだったが、D社は塗料名称が不明だったため、最終的に対応が丁寧だったE社に依頼した。
※屋根塗装の塗料価格・面積項目のみ抜粋。
<NG>C社からの見積書
(塗料箇所のみ)
項目 単価 施工面積 費用
下塗り(サーモアイ プライマー) 500円/㎡ 60㎡ 30,000円
上塗り(サーモアイSi)
2回塗
2,400円/㎡ 60㎡ 144,000円
●注意点 ・本来行うべき塗装面積「100㎡」よりも、大幅に少ない面積での見積もり
・施工が不十分な可能性があり、屋根全体の耐用年数に影響が出る

<NG>D社からの見積書
(塗料箇所のみ)
項目 単価 施工面積 費用
下塗り 500円/㎡ 100㎡ 50,000円
中塗り 1回塗 2,400円/㎡ 100㎡ 240,000円/㎡
上塗り 1回塗
●注意点 ・塗料の名称がわからないため、屋根に対して適切な塗料かどうかの判断ができない
・価格が適正かどうか調べる術がない

<OK>E社からの見積書
(塗料箇所のみ)
項目 単価 施工面積 費用
下塗り(サモアイ プライマー) 500円/㎡ 100㎡ 50,000円
中塗り(サーモアイSi)
1回塗
2,400円/㎡ 100㎡ 240,000円/㎡
上塗り(サーモアイSi)
1回塗

施工面積、塗料名称など、細かい点にも注目し見積書の確認を行いましょう。また、塗料に関しては種類に応じて特徴が異なるため、業者や製造元のサイトなどを確認してから契約をすることで、施工後のトラブルを避けることができます。

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