瓦屋根の修理は葺き直し?葺き替え?メンテナンスにかかる費用と瓦の種類
瓦屋根は他の屋根材に比べ非常に耐久性が高いです。
寿命は60年を超えると言われ、基本的には塗装も必要ありません。
日本の風土に適した優秀な屋根材と言えるでしょう。
ただし、他の屋根材に比べるとかなり重みがある、割れやすいなどいくつかデメリットもあります。
本記事では瓦屋根の弱点とトラブルが起きた際に必要な費用、瓦屋根の詳細な違いについてご紹介します。
1瓦屋根は地震に弱い?
「瓦屋根は重いから地震の時に危険」と聞いたことはありませんか?
瓦屋根は最も重い屋根材の一つですが、重い=耐震性が低いとは限りません。
実は瓦屋根は時代によって葺き方が異なっており、それにより耐震性も異なります。
湿式工法
昔ながらの瓦屋根は土と瓦で仕上げます。(湿式工法)
屋根に土を乗せて瓦をひっかけ、瓦の重みで全体を維持しているため、どうしても固定力が弱いです。
経年劣化で土が崩れてきたり、地震で土台が揺らぐと瓦が落ちてくる可能性が高まります。
また瓦自体の重さに加え、固定する土の重さもあるため建物に大きな負担がかかります。
湿式工法の瓦屋根は耐震性が低いと言えるでしょう。
乾式工法
現在一般的になっている土を使わない葺き方です。
屋根の下地に桟木と呼ばれる棒を取り付け、そこに瓦をひっかけて固定していきます。
多くの場合は釘打ち(ビス留め)もするので、瓦が落ちることは減りました。
屋根自体の重さも湿式工法より大幅に抑えられます。
ただし他の屋根材と比べるとどうしても重くなります。
経年劣化で建物自体の強度が落ちてきたら耐震性が低下しますので軽い屋根材に葺き替えるのもおすすめです。
2瓦屋根に起きやすいトラブルと修理費用
瓦屋根は完全なメンテナンスフリーではありません。
例えば、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。
瓦のヒビ、割れ
飛来物がぶつかると瓦は割れてしまいます。
割れた瓦はパテで修復するか、新しいものに差し替えることで修理します。
1枚1~3万円程度で交換できます。
瓦のずれ
地震や強風で瓦の固定がゆるみ、一部がずれてしまうことがあります。
問題が起きた瓦を一時的に外し、葺き直せば元どおりです。
費用はズレが生じた範囲により異なりますが5万円〜でしょう。
瓦の下にある防水シートが破れているとさらに交換代が必要になります。
漆喰の崩れ
瓦屋根の一番上には「棟」と呼ばれる部分がありますが、棟の土台は漆喰によって保護されています。
漆喰は約20年で寿命を迎えるので、瓦より先に崩れ雨漏りの原因になります。
上から塗り重ねるか、崩壊している場合は詰め直して修理します。
費用は10~20万円程度になることが多いです。(1mあたり8,000円から12,000円)
棟の歪み
漆喰が傷んで土台が崩れたり、強風で横から強い圧力を受けたりすると棟が歪んでしまうことがあります。
棟の歪みは瓦が不安定な状態になって危険ですので早急な対応が必要です。
一度棟瓦を外して棟を取り直しましょう。
積み直し自体は1mあたり10,000円から16,000円程度ですが、漆喰や土台の修理も合わせて行うことになるため40万円〜の費用が見込まれます。
防水シートの傷み
屋根材は雨をすべて弾くものではありません。
屋根は下地(野地板)・防水シート・屋根材を重ねた構造になっており、防水シートと屋根材の両方で雨漏りから家を守っています。
防水シートの耐用年数は製品によって異なるものの20年前後と言われており、瓦より早く寿命を迎えます。
防水シートが破れてしまうと下地まで雨が染み込んで雨漏りが発生するので、すぐに交換しなければなりません。
一度屋根材を外して一部または全体を葺き直す修理が必要です。
3瓦屋根の全体修理 葺き直しと葺き替えの比較
屋根全体にダメージがあり、雨漏りなど大きな問題が生じている場合は全体修理が必要となります。
全体修理といえば「葺き替え」「カバー工法」が一般的ですが、瓦屋根では「カバー工法」ができません。(不可能ではありませんが適しません。)
「葺き替え」または「葺き直し」を選択することになるでしょう。
瓦屋根の葺き替え
葺き替えは既存の屋根を取り外して、下地を含めて全体を取り替える工事です。
屋根修理の中では最も高額で、一般的な30坪住宅で150~200万円程度かかります。
瓦屋根の住宅は瓦の重みに耐えられる構造になっているので、すべての屋根材に葺き替えが可能です。(軽い金属屋根の住宅を瓦屋根に吹き替えることはできません。)
瓦屋根の葺き直し
既存の瓦を外して下地・防水シートの修理をし、元の瓦で葺き直す工事です。(破損している瓦は新しいものと取り替えます。)
既存の瓦を再利用するため、葺き替えと違って最終的な見た目はほとんど変わりません。
30坪で120~180万円程度が一般的な費用相場となっています。
葺き替えと葺き直しを比較すると・・・?
葺き替えが向いているパターン
・建物が老朽化しており、耐震性が不安。軽い屋根材に変更したい
・屋根の見た目を変更したい
・瓦が廃盤になっていて同じものが手に入らない※
・瓦が傷んでいる
葺き直しが向いているパターン
・下地の修理が必要で、修理費用を節約したい
・家の見た目を変えたくない
4瓦と瓦屋根の種類
実は瓦にはいくつかの種類があり、瓦の種類によって工事費用や適した工事方法が変わってきます。
詳細は見積もり時に確認するのをおすすめしますが、かんたんにまとめると以下のようになります。
材料で分ける
粘土瓦
もっともスタンダードな瓦です。粘土を成形し、高温で焼いて仕上げます。
高い耐久力が特長です。
厚みと重さがあるため、遮音性、遮熱性にも優れています。
セメント瓦・コンクリート瓦
その名のとおりセメントやコンクリートを原料とする瓦です。
粘土瓦より安価なことから大量生産されていましたが、耐久性が低く現在では廃盤になっています。
今残っているものは耐久年数を超えているため、基本的に葺き替えが必要になります。
2004年以前に販売されていた商品にはアスベストが含まれている可能性がありますので工事の際には注意しましょう。
②仕上げで分ける(粘土瓦の種類)
釉薬瓦
陶器の器のように釉薬をかけて焼き上げた瓦です。表面がガラスのようにツルツルとしています。再塗装は必要ありません。
いぶし瓦
高温の煙で燻して仕上げる瓦です。鈍く光沢のある銀色(ねずみ色)が特徴的で、時間とともに味わいのある色に変化します。高級な屋根材です。
素焼き瓦
西洋や沖縄の家でよく見られる素焼きの瓦です。赤っぽい色合いをしており、微妙な色の違いを楽しめます。
形で分ける
J型
Japanese型。いわゆる日本瓦で和風建築に見られます。緩やかに波打つような形状が特徴的です。F型
Flat型。(Frenchという説も)平らな形状をしています。防災瓦はF型が多く、和風建築にもマッチします。S型
Spanish型。洋瓦とも言われます。J型よりも波型が大きく、丸く盛り上がった形をしています。上記の素焼き瓦の写真がS型の瓦です。
瓦屋根にはデメリットもありますが、一部だけの葺き替えが簡単にできるなど比較的メンテナンスはしやすいです。
カバー工法に適さない分どうしても全体修理は費用がかさみますので、ダメージが進行しないうちに軽いメンテナンスを続けていくのがおすすめです。
ちなみに、台風等自然災害による故障であれば火災保険が使える可能性も高いです。
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