トタン屋根の塗装や葺き替えなど修理のやり方と優良業者の選び方
軽量で費用も安いことから多く利用されてきたトタン屋根。
現在はガルバリウム等、より性能が高い金属屋根が登場したことで新しく施工されることは少なくなっていますが、雪への耐性が高いことから現在でも北国を中心に多く残っています。
トタン屋根は耐久年数が10年〜20年と比較的短く、錆に弱いため定期的な修理が必要な屋根材です。
気づかないうちに錆が広がり、雨漏りにつながるケースも多いため、しばらくメンテナンスをしていないという方はぜひ外に出て屋根の状態を見てみましょう。
目視できる範囲で塗装の剥げや錆・穴があれば、修理のタイミングかもしれません。
本記事では屋根の状態が不安な方に向けて、トタン屋根の修理が必要になるタイミングとトタン屋根の修理のやり方(塗装・一部修理・カバー工法・葺き替え)、良心的な業者の選び方についてご紹介します。
1トタン屋根ってどんな屋根?基本的な特徴
トタン屋根の種類
トタン屋根とはどのような屋根でしょうか。
トタンは鉄を主とする鋼板に亜鉛でメッキをほどこしたもの。
亜鉛めっきが優先的に腐食することによって内部の鉄を守っています。
軽くて丈夫・屋根の傾斜が緩くても使えることから広く普及していましたが、他の屋根材の進化により優位性を失いました。
現在では同じような値段で長持ちするガルバリウム鋼板の屋根が多くなっています。
また、トタン屋根の葺き方は大きく「縦葺き」と「横葺き」に分けられます。
①縦葺き
屋根の棟と垂直に、縦方向に屋根材を取り付けていく葺き方です。
縦葺きの中でも屋根の継ぎ目部分に木材の芯を使う「瓦棒」屋根、芯木を使わない「立平」屋根などいくつかの種類があります。
縦葺きの場合、屋根のてっぺんから端まで遮るものがないため雨水がスムーズに流れていきます。
勾配が緩くても雨漏りしにくいのが特長です。
また、勾配が緩いと屋根の面積が小さくなりますので、工事費用が少し安くなります。
②横葺き
屋根の棟と並行(地面と並行)に、横向きに屋根材を並べていく葺き方です。
勾配が緩いと継ぎ目部分に雨が溜まってしまうため、横葺きの場合は多少傾斜を急にする必要があります。
縦葺きと横葺きは外観から判断できますが、実はトタン屋根とガルバリウム鋼板屋根を見分けることはできません。
日本でガルバリウム鋼板の屋根材が商品化されたのが1982年なので、それ以前に建てられたお家ならトタン屋根でしょう。
どちらにせよ、劣化状況に合わせた修理を行うのが大切です。
トタン屋根のメリット・デメリット・寿命
次に、トタン屋根のメリット・デメリットを整理します。
トタン屋根のメリットは費用の安さと軽さです。
屋根が軽いと重心が低くなりますので、建物の揺れが小さくなります。
しかし、耐久性には難があり、塗装が剥がれたり傷がついたりすると錆が出てきてしまいます。
錆が進行して穴が開くとそこから雨漏りしてしまうので、定期的なメンテナンスが重要になります。
トタン屋根の寿命は10~20年と言われていますが、実際にはもっと短い間隔でお手入れが必要になります。
だいたい最初の塗装から塗り直しが必要になるまでが8~10年。
見た目に穴あきや錆がなくても少しずつ塗膜は薄くなりますので、早めにメンテナンスを行うことが長持ちのコツです!
2どのくらい傷んだらアウト?レベル別ダメージと必要な修理
まず、修理が必要になるのはどのような場合でしょうか。
トタン屋根の劣化は塗装部分→金属部分に広がって進行します。ここでは軽度なものから重度なものまで順を追ってご紹介します。
塗装のダメージ……色あせやチョーキング
↑塗装したトタン屋根。錆が発生する前に塗り直すことで長持ちさせることができます。
もっとも軽微なのが塗装へのダメージです。
屋根は雨や日光にさらされるため、徐々に塗料が劣化して色あせやチョーキング現象が起こります。
艶がなくなり退色が起きている状態が色あせ、塗料の分解が進み粉がふいている状態がチョーキングです。
水に濡れた際に変色する場合もチョーキング現象が起きている可能性があります。
塗装は内部を保護するためのものですので、ダメージを放置しておくと剥がれ、穴、さらにはそこから内部に水が侵入することによる錆・腐食につながります。
塗装が劣化しているだけであれば塗り替えによるメンテナンスで対応できます。
錆、穴
↑トタン屋根の修理は錆との戦い。錆が広がって内部が腐食しているのがわかります。
ごく小さい穴あきなら錆落としやコーキングで対応可能です。
塗装が劣化して下地が空気に触れるようになると錆が発生します。 軽度の錆であればその部分を削り取って再塗装で対応できますが、放置していると進行し、広がっていきます。
また、トタンの屋根材は皆様が考えている以上に薄いため錆が進むと穴が空いてしまいます。
穴が空いたり崩れたりしている場合は基本的に塗り替えでは修理できないため、部分的・あるいは全体の葺き替えが必要になります。
屋根材全体へのダメージ、雨漏り
↑全体に錆が回ると手で触っただけでもぼろぼろと崩れていきます。
トタン屋根全体の修理が必要です。
さらにダメージが進むと屋根全体が劣化し、重度の雨漏りにつながります。
こうなってしまうと一部の修理では完全に修復できないため屋根全体を葺き替える必要があります。下地も傷んでいるためカバー工法も不適です。
前述の通りトタン屋根は比較的耐久性の低い屋根材ですが、10年以内の定期的な塗装と修理によって寿命をのばすことができます。
できるかぎり塗装が剥がれる前にメンテナンスをするようにし、もし錆が発生してしまったら進行しないよう軽微なうちに修理をしましょう。
3塗り直し?葺き替え?修理方法4種と適用できるケース・相場を紹介
次に修理の方法についてご紹介します。トタン屋根の修理方法は大きく分けて以下の4つです。
修理費用は傷みの状態や屋根の面積、使う塗料の種類などにより大きく変わるため一概には言えませんが、参考として相場も記載しています。
症状 | 修理方法 | 相場 |
---|---|---|
塗装の剥がれ 全体的な色褪せ チョーキング |
塗装 | ●全体の場合 40万〜80万 ※面積・塗料により変動 ●一部の場合 数万円〜 |
部分的な錆の進行 飛来物による歪み・穴・周囲の錆 |
部分的な張り替え ※小さな穴は錆取りとコーキングで対応することも |
1万円/㎡〜 ※面積により変動 ※別途足場代 |
中程度の錆 (下地ダメージなし) |
カバー工法 | 80万円〜120万円 ※面積・塗料により変動 |
重度の錆 雨漏り |
葺き替え | 100万円〜 ※面積・屋根材により変動 |
塗装
ダメージを受けている部分・あるいは全体を塗り直す方法です。塗料が劣化している場合、軽度な錆が出ているケースなど比較的状態のいい場合に適しています。
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葺き替えなどの工事に比べれば比較的安価で済むのも特徴です。
※市販の材料で錆落としや塗り直しをすることも不可能ではありませんが、高所での作業となり、非常に危険なのでできる限り業者に依頼するようにしましょう。DIYの方法については次章で簡単に説明しています。
※費用目安:(全体の場合)40万〜80万 面積・塗料により変動
(一部の場合)数万円〜状態により変動
一部修理
狭い範囲で錆が進んでいたり、穴が空いていたりして塗装では修理しきれない時に一部だけ屋根を外して葺き直す方法です。(他の方法もあります。)
範囲が広くなるとカバー工法や全体葺き替えによる大規模な修理が必要になります。
※費用目安:10万円〜状態や足場設置の有無により変動
カバー工法
既存の屋根の上から防水シートと新しい屋根材をかぶせる方法です。屋根の撤去が必要ないため、コスト・工期ともに抑えることができます。また、あらたにかぶせるシート・屋根材によっては遮熱性、遮音性を向上させることができます。
ただし、下地材にダメージがある場合は不適です。トタン屋根ですと下地までダメージが広がっていることが多いため、カバー工法が可能かどうか、見積もりの時点で確認しておきましょう。
また、屋根の上に屋根をかぶせるため全体の重量がアップします。耐震性に不安がある建物・古い建物では対応できないことがあるので注意しましょう。
※費用目安:80万円〜120万円 面積・塗料により変動
葺き替え
屋根全体を取り替える方法です。
既存の屋根を取り外すため大きな工事になりますが、根本的な問題を解決することができます。
下地材までダメージを受けている場合は葺き替え修理が必要になります。
トタン屋根ですと雨音がうるさい、屋根の温度が上がってしまって暑い、短期間のメンテナンスに費用がかかるなどのデメリットがあるため、これを機にリフォームしたいという方にはおすすめです。
※費用目安:100万円〜 面積・塗料により変動
傷みの状況に応じて必要な修理は変わってきます。
下からでは傷みの進行はわからないことが多いため、ご自宅の状態が気になる方は業者に依頼してチェックしてもらいましょう。
屋根コネクトでは相見積もりで良質な業者を選ぶことができます。お断りも代行できますので、トタン屋根の状態が気になる方はお気軽にご相談ください。
4安いほうがいい、わけじゃない。修理を行う際に覚えておきたいポイント
また、いざ修理をすることになった場合でも、覚えておくと有利なことは多くあります。最後にコストと耐久性のバランス、業者の選び方についてご紹介します。
4-1 DIY修理は可能だが、落とし穴も
屋根の傷みが少ない場合、自分で修理することも可能です。
錆を落とし(ケレン)、隙間を埋め(コーキング)、錆止め塗料、上塗り塗料を塗っていく方法のほか、応急処置だけであれば防水テープを貼ったり、ビニールシートをかける方法があります。
ただし屋根から落ちると重大な事故につながる可能性が高く、実際に死亡事故も発生しています。二人一組での作業にするなど安全性を高める方法もありますが、できる限り屋根には登らず業者に依頼するようにしてください。
(DIY修理については「雨漏りはDIY修理で直せる?自分で修理をする方法と業者に依頼してできること」でご紹介しています。)
4-2 塗料や屋根材の選び方
一般に、屋根の修理は使う塗料や材料によって大きく値段が変動します。
安い材料を使えば工事の費用を抑えることができますが、耐久性が低くすぐにメンテナンスが必要になってしまうケースも多いです。
特にトタン屋根は耐久性が低い傾向にあるため、長く住み続けるのであれば良質な材料を選ぶのがおすすめです。
また、高品質の塗料やシートを使えば屋根自体の性能を上げることもできます。
遮熱性の高い塗料や防音効果の高いシートでトタン屋根のデメリットをカバーして住みやすい家に変えることができるのです。
ちなみに、塗料の色を白に近い明るいものにするだけでも遮熱性は高まりますので、費用は抑えて機能を上げたい場合には色選びにこだわると良いでしょう。
もしカバー工法や葺き替えで屋根材を変えることができるのであれば、トタンからガルバリウムへの変更がおすすめです。
トタンと同じ金属屋根なので大きく見た目を変えずに済む上、強度・耐久性ともにトタンよりも優れています。
価格は多少高くなりますが、メンテナンスを考えるとトタンよりもお得になる場合が多いです。
4-3 業者選びの方法
業者選びも重要です。最近では突然訪問してきて強引に高額な修理を勧める悪質な業者も報告されています。以下の2つのポイントを抑えて良心的な業者を見つけましょう。
① 怪しい業者の特徴を抑える
- ・突然訪問してきて修理を迫る
- ・屋根に登らずに見積もりをする
- ・見積もりの明細が不足していて、工事の詳細がわからない
- ・契約を急がせる
- ・「火災保険でタダになる」「火災保険でリフォームできる」など「無料」「安い」ばかり強調する(火災保険の多くは経年劣化が適用外で、機能を回復させる以上のこともできません。)
上記のような特徴に当てはまる業者は危険です。「何かおかしい」と思ったら契約せず、連絡をとるのをやめましょう。
契約前に業者の評判を調べておくのもおすすめです。
② 相見積もりをとる
修理内容を決めるために事前に見積をとる際、複数の業者に依頼して比較すれば修理項目や値段が適切であるかチェックすることができます。
担当者の対応や説明内容も同時に判断できるので、できるかぎり相見積もりをとって業者を選ぶようにしましょう。
屋根コネクトではお近くの優良な業者をご紹介しております。一括比較で費用を抑え、ご希望にあった業者を選ぶことができますので、ぜひご相談ください。見積もりは無料で、煩わしいお断りの電話も代行します。
5まとめ
トタン屋根はデメリットに注目されることも多いですが、修理をしていけば耐久性を上げることができます。傷みの状態を把握して、必要なメンテナンスを実施しましょう。
また、技術の進展とともに高機能・高品質な材料も多く登場してきたため、修理の際は上手に活用するのがおすすめです!
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