屋根の葺き替え工事のベストなタイミングと劣化症状のチェック方法
屋根の劣化症状には様々なものがあり、葺き替え工事を検討する際には、耐用年数やぱっと見の印象だけでなくいくつかのポイントを確認するのがおすすめです。
屋根材によっても不調が現れやすいポイントが異なりますので、今回はそれぞれの屋根材について劣化の見極め方法と、葺き替え工事のベストなタイミングをご紹介します。
葺き替え工事の費用や、他の工法との比較、補助金などについて、より詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
- ◆葺き替え工事の費用、屋根材、補助金などについてまとめ
- 【保存版】屋根の葺き替え工事の知識を総まとめ!費用、時期、メリット・デメリット、補助金、DIYなどを解説
1葺き替え工事のタイミングを見極めるには?
葺き替え工事のタイミングを見極めるためには、①築年数(前回の施工からの年数)、②劣化状況、③トラブルの有無の3点をしっかりと確認しましょう。
①築年数
屋根の耐用年数は、屋根材によっておおまかに決まっており、10年程度で葺き替え工事が必要なものと、30年程度は使用できるものなど様々です。
主な屋根材の耐用年数は以下のようになります。
屋根の素材 | 耐用年数 |
---|---|
スレート | 15~20年 |
釉薬瓦 [陶器瓦] | 40~60年 |
セメント瓦 | 20~40年 |
トタン | 10~20年 |
ガルバリウム鋼板 | 20~30年 |
ステンレス | 30~50年 |
アスファルトシングル | 15~20年 |
自宅に使われている屋根材と耐用年数を照らし合わせて、耐用年数を過ぎてしまった場合には工事を検討しましょう。
また、屋根材の下に使用される防水シートは、屋根材の耐用年数とは異なりどのような種類であっても概ね20年~30年程度であると言われています。頑丈な瓦屋根などの場合、屋根材が耐用年数の範囲内であっても防水シートが先に傷んでしまうことがありますので合わせて確認しましょう。(防水シートが先に傷んでしまった場合には、「葺き直し」といって、下地のシートのみを補修する工事も可能です。詳しくは3章をご覧ください。)
②劣化状況
屋根の劣化具合は環境によって大きく異なります。そのため、耐用年数の範囲内で合っても酷く劣化してしまう場合や、逆に耐用年数を超えていても比較的状況が良いものもあります。
耐用年数だけでなく、実際の屋根の状況も合わせて判断することがとても重要ですので、まずは屋根の下から見える範囲だけでも構いませんので状況をチェックしてみましょう。
③トラブルの有無
屋根のトラブルで最も多いのは雨漏りや台風後の損傷などでしょう。
天井に雨漏り跡が見つかる場合や、台風の後などに屋根の一部が大きく破損してしまった場合には耐用年数などに関わらず工事を検討しましょう。
天井に雨漏り跡などがみつかる場合には、屋根材の下にある防水シートまで水が染み込み、下地まで到達していることになりますので、ほとんどの場合は葺き替え工事でなければ対応は難しいです。
一部のスレートの剥がれなどでしたら部分修理で対応できることもあります。
また、大きなトラブル以外にも雨音がうるさくて気になる、結露がひどいなどの悩みがある場合には、屋根材の種類を変えることで解消できる場合もありますので、余裕がある場合には検討してみてもいいかもしれません。
2スレート屋根の葺き替え時期
2-1 スレート屋根の耐用年数
スレート屋根の耐用年数は化粧スレートであれば、15~20年程度と言われています。
天然スレートであれば、30年程度もつ場合もありますが、一般にはほとんど出回っていませんので、スレート屋根と言ったら化粧スレートのことだと思って問題ないでしょう。
また、スレート屋根は塗装によるメンテナンスをした方がいい屋根材です。塗装には美観の維持だけでなく、屋根材の表面を紫外線などから守る役割もあるため、これまでに一度も塗装を行っていない場合には、耐用年数内であっても酷い劣化が見られることもあります。
2-2 スレート屋根の劣化チェックポイント
続いて、スレート屋根の劣化状況のチェック方法をお伝えします。
スレート屋根で起きやすい不調には、ひび割れ、棟板金の浮き、塗膜の剥がれなどがあります。
小規模な割れなどであれば部分修理で直すこともできますが、複数箇所に劣化が広がっているような場合は葺き替え工事も検討しましょう。
<スレート屋根の劣化チェック>
☑ 一部のスレート板に欠け・ヒビ割れがみられる
☑ 留め具である釘やビスが浮いている
☑ 雨樋が破損している
☑ 棟板金が一部浮いている
→部分修理で直せる可能性もあります。
☑ 全体的に色あせがみられる
☑ カビ・藻が発生している
☑ ひび割れなどが複数箇所にみられる
→葺き替え工事を一度検討してみても良いでしょう。程度によっては塗装やカバー工法ですむ可能性もあります。
☑ 雨漏りがしている
☑ 耐用年数を超えて広範囲に傷みや色あせなどの劣化が見られる
→葺き替え工事がおすすめです。
3瓦屋根の葺き替え時期
3-1 瓦屋根の耐用年数
瓦屋根の耐用年数は、陶器瓦であれば40~60年程度、セメント瓦であれば20~40年程度であると言われています。他の屋根材に比べて頑丈で耐久性が高く、長年使われているお家も多いです。陶器瓦であれば塗装なども特に必要ありません。
ただし、強風によって一部がずれてしまうことや、他所からの飛来物で割れてしまうこともあるので注意が必要です。重量がある分、落下などによる二次災害のリスクも考えられます。
3-2 瓦屋根の劣化チェックポイント
瓦自体はとても頑丈なものですが、漆喰や、下地の防水シートが傷んでしまうことも少なくありません。
部分修理で直せることもありますが、症状によっては葺き替え工事や葺き直し工事が必要になります。
<瓦屋根の劣化チェック>
☑ 一部の瓦にずれやヒビ割れがみられる
☑ 漆喰が一部剥がれている
→部分修理で直せる可能性もあります。
☑ 広範囲の色あせが見られ、カビ・藻が発生している
☑ ひび割れなどが複数箇所にみられる
☑ 全体に歪みが見られる
→葺き替え工事を一度検討してみても良いでしょう。歪みが見られる場合は、表面が問題なくても下地や防水シートが傷んでいる可能性があります。
☑ 雨漏りがしている
☑ 耐用年数を超えて広範囲にひび割れや歪みなどの劣化が見られる。
→葺き替え工事がおすすめです。
3-3 瓦屋根の葺き直し工事について
瓦屋根は他の屋根材と比べても頑丈で耐用年数が長いです。
そのため、表面の屋根材よりも先に、屋根材の中にある防水シートなどが劣化してくることもあります。
防水シートが劣化してしまうと。雨水が下地にまで到達して雨漏りなどを起こすことがありますので一度補修のための工事が必要になります。
とは言え葺き替え工事で瓦をすべて取り換えてしまうのはもったいないという場合には、葺き直しといって、葺き替え工事と同じように一度すべて瓦を外して下地を修理してから、同じ瓦をもう一度葺きなおすという方法があります。
新しい瓦を購入しない分費用が抑えられるので、まだまだ表面の瓦の状態がいいという場合には葺き替え工事の前に検討してみても良いでしょう。
4ガルバリウム鋼板屋根の葺き替え時期
4-1 ガルバリウム鋼板の耐用年数
ガルバリウム鋼板の耐用年数は、20~30年程度と言われています。
以前に主流であったトタン屋根に比べて耐用年数が長く、コストパフォーマンスが高い屋根材です。
金属のため、環境によって錆などを起こしやすいこともあるので注意が必要です。
4-2ガルバリウム鋼板の劣化チェックポイント
ガルバリウム鋼板は、トタンに比べると耐用年数が長いとはいえ、金属なので錆などの不調も放っておくと起きてしまいます。
葺き替え工事以外に、塗装などのメンテンナンスを定期的に行うのもとても大切です。
ガルバリウム鋼板の劣化のチェックポイントは以下の通りです。
<ガルバリウム鋼板屋根の劣化チェック>
☑ 部分的な凹みや塗膜の剥がれが見られる
☑ 表面の色あせや錆が少し見られる
☑ 釘などが一部浮いている
☑ 雨樋が破損している
→部分修理で直せる可能性もあります。
☑ 広範囲の塗膜が剥がれ、錆などが広がっている
☑ 穴あきや変色などが複数箇所にみられる
☑ 屋根材のめくれなどが複数箇所にみられる
→葺き替え工事を一度検討してみても良いでしょう。程度がひどくなければ、葺き替え工事でなく塗装で済ませられることもあります。
☑ 雨漏りがしている
☑ 耐用年数を超えて広範囲にサビや穴あきなどの劣化が見られる。
→葺き替え工事がおすすめです。
4-3 その他の屋根材の葺き替え時期
ここであげた以外の屋根材であっても、耐用年数を超えていて、屋根の表面に目立った劣化や損傷などがみられる場合には葺き替え工事を検討するのが良いでしょう。
部分修理で済むか、葺き替えでないと対応できないかは、実際に屋根を見てみないとわからないところですので、不安がある場合には業者などによる現地調査を行うのがおすすめです。
特に雨漏りが見られる場合には、軽度なものであっても内部で腐食や劣化が起こっている場合もあり、素人には判断が難しい部分ですので、安易な判断は避けてプロにみてもらうようにしましょう。
5まとめ
葺き替え工事のタイミングを判断するためにも、まずは自宅にどのような屋根材が使われているのか、耐用年数がどのくらいなのかをよく理解しておくのは大切です。
新築の家の場合は、建築時にそれほど屋根材にまでこだわっていなかったという場合も多く、どのような屋根材が使われているのかわからないという方もいらっしゃいます。まずは屋根の形状などから屋根材について調べてみてもいいでしょう。
耐用年数がわかったら大まかな工事の目安にすると同時に、環境など外的な要因による劣化も見落とさず、適切なタイミングで葺き替え工事を行いましょう。
また、依頼の際には複数業者に見積もりを依頼する「相見積もり」を行うのがおすすめです。
適正価格を判断し、悪徳な業者に騙されてしまうリスクを軽減することにつながりますし、業者によっては対応していない屋根材や工法もありますので、様々なやり方を検討するためにも大切です。
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