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瓦屋根に必要なメンテナンスって?時期や費用をわかりやすく解説!

    

瓦屋根はとても頑丈で耐久性が高い屋根材として知られています。

しかし、瓦屋根であってもメンテナンスが不要というわけでは決してありません。

長い間手入れをしなければ屋根は傷んでしまい、雨漏りなどのトラブルの原因になりますので、定期的に状態をチェックして必要な補修などを行うようにしましょう。

この記事では瓦屋根に必要なメンテナンスについてご紹介します。

瓦屋根の寿命ってどのくらい?

瓦屋根の寿命は?

瓦屋根の寿命はとても長く、50年以上使用できることも多く、中には70年、80年ともつものもあります。

通常のスレート屋根やガルバリウム鋼板なら30年程度で葺き替えが必要になることが多いので、それと比べると瓦屋根の寿命は非常に長いと言えるでしょう。

防水シートの寿命に注意しましょう!

ただし、一つ注意すべきなのは、「瓦」自体は50年以上の耐久性があっても、屋根材の下にひかれている防水シートは多くの場合20年~30年程度が耐用年数とされている点です。

瓦自体に全く損傷がなかったとしても、防水シートが劣化した状態ではいざというときに水の侵入などで雨漏りなどを引き起こしてしまう可能性もあります。

そのため、メンテナンスで様子をみて、防水シートの交換や下地の補修を行う工事なども検討することが大切です。

瓦の種類によっても寿命が異なります

ちなみに、瓦屋根にはいくつか種類があり、ここでご説明したのは「陶器瓦」と呼ばれる最も多く使用されている瓦についてです。

他にもセメント瓦、素焼き瓦などの種類があり、これらは陶器瓦程には耐用年数が長くないので注意が必要です。

セメント瓦なら20~40年程度、他の素焼き瓦やいぶし瓦は30~50年程度が耐用年数と言われています。

瓦屋根に必要なメンテナンスとは?

瓦屋根に必要なメンテナンスには以下のようなものがあります。

①瓦の交換 ②漆喰の補修 ③棟瓦の積み直し
①瓦の交換 ②漆喰の補修 ③棟瓦の積み直し
④葺き直し ⑤葺き替え ⑥塗装(セメント瓦など)
④葺き直し ⑤葺き替え ⑥塗装(セメント瓦など)

①瓦の交換

瓦はとても頑丈な屋根材ですが、強い衝撃などで割れてしまうことがあります。

強風で飛ばされてきたものが衝突したりすることで起こりやすいので、割れが見つかったら交換を行いましょう。

放置してしまうと落下などの二次災害や、内部の防水シートの劣化にもつながりますので、できるだけ早く修理することが大切です。

②漆喰の補修

漆喰というのは屋根のてっぺんにある棟の土台として塗り込まれている材料のことです。

建築から10年程度するとこの漆喰が劣化してきてひびわれや剥がれが目立つようになるため、補修工事を行いましょう。

③棟瓦の積み直し

棟瓦とは屋根のてっぺんに積まれている瓦のことです。

建築から15年程度経つと土台である漆喰の劣化などに伴い、棟瓦全体が歪んでくることがあります。

一度歪んでしまった場合は漆喰だけを補修するのでは直しきれないため、棟瓦全体を積み直す必要があります。

こちらも放置すると崩れなどに繋がるので注意が必要です。

④葺き直し

瓦の耐用年数はとても長いですが、屋根材の下に敷かれている防水シートは20~30年程度が耐用年数と言われています。

葺き直し工事や屋根全体の瓦を一旦すべて取り外し、内部の防水シートを取り換えてから再度同じように葺く工事です。

防水シートを良好な状態に保つためにも、建築から20年程度を超えたら一度行うのが良いでしょう。

⑤葺き替え

葺き替えは、瓦をすべて新しいものに取り換える工事です。

瓦自体の寿命が近づいてきたときや、新しく性能が高い屋根材に変えたい時などに行います。

⑥塗装

セメント瓦かコンクリート瓦であれば、表面に塗られた塗料が次第に劣化してくるため、10~15年に一度程度、再塗装の工事が必要です。

色褪せなどが目立ってきたときや、塗膜の剥がれがみられたときなどには検討するといいでしょう。

注意すべき劣化症状

メンテナンスは年数を目安におこなってもいいですが、使用環境などによっても劣化状態は異なるため、目視で普段から状態をチェックして症状を見逃さないようにすることが大切です。

瓦屋根で以下のような劣化症状があるときには補修の目安と考えましょう。

注意すべき劣化症状一覧

瓦のひび割れ・破損 瓦のズレ 漆喰の剥がれ
瓦のひび割れ・破損 瓦のズレ 漆喰の剥がれ
棟瓦の歪み 全体の色褪せやコケ 全体の歪み
棟瓦の歪み 全体の色褪せやコケ 全体の歪み

まずはこれらの症状があったら一度業者にメンテナンスを依頼してみることがおすすめです。

築年数や屋根全体の状態を確認して必要な工事を業者に聞いてみるといいでしょう。

台風の後などは屋根の様子を確認しましょう


台風などの後は、瓦の一部が大きく破損してしまったり、強風でずれてしまったりするケースが少なくありません。

基本的には屋根には防水シートが敷かれているので、割れた部分から水が浸入してすぐに雨漏りしてしまうというわけではありませんが、放置してしまうと落下などの二次災害や内部の腐食などトラブルのもとになるためできるだけ早い段階で修理を行いましょう。


台風対策については以下の記事でも詳しく紹介しています。

→瓦屋根は台風に弱いって本当?万が一に備えて知っておきたい台風対策と被害後にできること

メンテナンスにかかる費用について

メンテナンスにかかる費用は施工する面積などによっても様々ですが、平均的な価格としては以下の通りです。

修理内容と費用一覧

施工内容 費用
①瓦の交換 1~5万円程度/1枚
②漆喰の補修 5~10万円
③棟瓦の積み直し 20~40万円
④葺き直し工事 120~180万円
⑤葺き替え工事 150~250万円
⑥塗装(セメント瓦などの場合) 60万~100万

足場の有無によっても費用が異なります

瓦の交換と漆喰の補修は、比較的小規模なものでは上記程度の価格で補修可能なことが多いですが、屋根の構造や破損個所の状態によって足場の設置が必要な場合には、プラス15~20万円前後かかります。

防水シートや塗料の種類によっても費用が異なります

葺き直し工事、塗装は、選ぶ防水シートや塗料の価格によって大きく値段が変わるため、上記はあくまで平均的な価格となります。

また葺き替え工事ではそもそも再び瓦を選ばなければならないということもないため、選ぶ屋根材の種類によって価格は様々です。

業者選びの注意点

瓦屋根の工事を行う場合には、瓦専門の業者に依頼することが大切です。

大きなトラブルを起こさないためにも、定期的にメンテナンスを行って劣化した状態を放置しないようにしましょう。

また、あまりメンテナンスをしておらず大きな工事が必要な場合や、屋根の状態と適した工事をしっかりと確認した場合には、1社だけではなく複数の業者に現地調査を依頼して、比較してみるといいでしょう。

業者によって価格や重要視するポイントは様々ですので、自分にあった業者を見つけることが大切です。


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