スレート屋根の台風対策・弱点とチェックのポイント
スレート屋根(コロニアル屋根)は、瓦屋根と並んで日本の家屋で最も多く使われている屋根材です。
近年の大型台風では屋根材の種類に関わらず被害の報告が寄せられていますが、実はスレート屋根の被害報告は中でも多く、特に、台風の中心地以外で強風による被害などが最も多く報告されているのはこのスレート屋根なのです。
スレート屋根はメリットも多くある屋根材ですが、弱点を理解して台風に対してはきちんとした対策を行うべきと言えるでしょう。
今回はスレート屋根で注意すべきポイントや、被害にあってしまったときの修理費用などについてご紹介します。
3スレート屋根の弱点って?事前に知っておきたい台風被害の特徴
1-1 そもそもスレートってどんな屋根材?
スレートにはもともと「天然スレート」と「化粧スレート」という2つの種類がありました。
天然スレート | 化粧スレート |
---|---|
●天然スレートとは
ヨーロッパなどで古くから使われていた屋根材です。
粘板岩という天然石を薄く割って作られた屋根材を使用していて、日本の洋風建築でも使用されていましたが、価格が高く庶民には手が届かず、一般的にはあまり普及しませんでした。
●化粧スレートとは
現在一般に普及しているもので、天然スレートの代わりに安価な素材を使って作られた屋根材です。
セメントを薄さ5mm程度に成形して作ったもので、薄くて軽いのが特徴です。
工場などで大量に生産が可能で、それまではなかなか普及しなかったスレートも、この化粧スレートの登場によって一般住宅に普及するようになりました。
化粧スレートは「コロニアル」、「カラーベスト」などと呼ばれることもありますが、これらはもともと化粧スレートの商品名の一つで、一般名称として定着したものです。
業者によって呼び方は様々ですが、ほぼすべて同じ化粧スレートのことを指していると思って差し支えないでしょう。
1-2 スレート屋根に多い台風被害
スレート屋根は費用が安く施工しやすいというメリットがあるものの、メンテナンスをしっかりしていないと劣化しやすいという点に注意が必要です。
もともと瓦屋根などに比べて軽いため、釘が緩んでいたり、屋根材が劣化で脆くなっていたりすると、強風で剥がれて飛ばされてしまうリスクが高いです。
メンテナンス不足の影響を直に受けてしまい、劣化した状態では台風の被害を受けやすいというのがスレート屋根の弱点の一つと言えるでしょう。
スレート屋根の台風被害で多いものには以下のようなものがあります。
①棟板金の破損 | ②屋根材の破損 | ③雨樋の破損 |
---|---|---|
①棟板金が飛ぶ、変形する
棟板金とは、スレート屋根のてっぺん部分に取り付けられている板材のことです。
屋根の中で最も高いところに取り付けられており、出っ張っているため強風による影響を最も受けやすく、台風の中心地以外でも飛ばされてしまった、変形してしまったという被害が多くあります。
②屋根材が飛ぶ、割れる
続いて、屋根材自体が割れた、飛ばされたといった被害も多いです。
スレート板は衝撃などには弱く、飛来物などで割れてしまうケースが少なくありません。
するのを気づかずに放置していて、強風にあおられて飛ばされてしまうケースもあります。
③雨樋の変形
雨樋の変形はスレート屋根に限ったことではありませんが、多くある被害の一つです。
変形や剥がれなどの被害が多いため注意が必要です。
1-3 スレート屋根のメリットとデメリット
スレート屋根は人気の屋根材ですが、メリットだけでなくデメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。
●スレート屋根のメリット
価格が安い
スレート屋根のメリットといえば、先ほども書いた通りまずは価格です。
工場で大量生産が可能になったスレート屋根は、新築住宅を建設する際に初期費用を抑えることが可能です。
初めて家を建てるような場合には、メインの住宅やその他の部分での費用はかなりのものとなりますので、家計などへの負担を少しでも軽くできるというのは大きなメリットと言えるでしょう。
重量が軽い
重い瓦屋根に比べて、もしも壊れて飛ばされてしまったり、破片が落下してしまったりした場合の被害を抑えることができます。
また、屋根全体が軽くなることで、建物の重心が下がり、大きな地震などの際には揺れを抑えて倒壊などのリスクを抑えることができるとも言われています。
モダンなデザイン
新しい屋根材として、瓦屋根の古き良きイメージと比べ、モダンな印象を与えることができるのも魅力の一つです。カラーも豊富なのが特徴です。
建物の外観などを重視する場合には様々なイメージに柔軟に対応できるスレート屋根はとても魅力的な屋根材です。
●スレート屋根のデメリット
頻繁にメンテナンスが必要
一番注意すべきなのはメンテナンスが頻繁に必要なことです。
他の屋根材に比べて劣化が早く、手入れを怠ると雨や風、経年劣化などによる影響を受けやすくなります。
一般的にひび割れなどの点検や補修は5~7年に一度、10年に一度程度は再塗装などのメンテナンスが必要だと言われています。
初期費用は抑えられますが、その分メンテナンスには費用がかかることは抑えておきましょう。
軽いため強風に弱い
スレート屋根は、瓦屋根などに比べて軽いため、その分飛ばされるリスクは高くなると言えます。
瓦屋根などに比べれば被害は抑えられますが、硬い屋根材が強風に吹き飛ばされていく危険性は考慮しておいたほうが良いでしょう。
2台風前に自分でできる!スレート屋根のチェックポイント
2-1 劣化状況のチェックリスト
まずは屋根の下から目視で以下の項目をチェックしてみましょう。
屋根に登ることはプロでないと非常に危険ですので、屋根の下から見える範囲をセルフで確認し、見えない部分が多い場合や、不安が残る場合には業者に確認を依頼するのがおすすめです。
☑棟板金に浮き、色あせなどの劣化がないか
☑スレート材を固定している釘が浮いていないか
☑スレート材に浮き、ひびや割れなどがないか
☑全体に色あせ、コケ、カビなどの痛みがないか
スレート材や棟板金に浮きがみられる場合には、強風が隙間に入り込み飛ばされたり折れ曲がってしまったりする可能性が高いです。
二次災害を行いためにもしっかりと修理しておきましょう。
ひびや割れがある場合や、コケや錆がある場合にも、屋根材が飛ばされたり、脆くなって強風で飛散してしたりする可能性がありますので、メンテナンスや修理が必要です。
2-2 事前に補修やメンテナンスをするのが大切
スレート屋根には、費用の安さや軽さといったメリットがたくさんありますが、やはり、他の屋根材に比べてメンテナンスがとても重要になります。
上記のような劣化が見られる場合や、建築から10年以上経っているような場合には、一度業者に相談し、現地調査で劣化の状況などを見てもらうようにしましょう。
ひび割れた部分の補修、釘の打ち直しなど、部分的な修理を行うだけでも破損や二次災害のリスクは大きく軽減されます。
またもしも劣化が激しい場合には全面的な葺き替え工事をしてしまうのも一つの方法です。
3もしも被害に遭ってしまったら?修理の方法や費用について
3-1 部分修理で直せる?修理費用が不安な方へ
台風被害は規模によって部分的な修理で済む場合とそうでない場合があります。
棟板金の破損やひび割れ程度であれば部分修理で直せることが多いです!
費用や業者や傷みの程度によって異なりますが、大まかな目安をご紹介します。
施工内容 | 費用 |
---|---|
スレートのひび割れ補修・交換 | 3,000円~10,000円/箇所 |
棟板金の釘の打ち直し | 3~10万円程度 |
棟板金の全交換 | 10~30万円程度 |
屋根全体の釘の打ち直し | 20~50万程度 |
雨樋の補修(傾き・破損・曲がり・欠落) | 10,000~30,000円/箇所 |
雨樋の全交換 | 150,000~300,000円 |
※足場が必要な場合は上記にプラス10~20万程度かかります。
※管理費や諸経費として工事費用の5~10%が加算されることがあります。
部分修理は、損傷した屋根材の落下や雨漏りなどの二次災害を起こす前に、できるだけ早く修理をすることが大切です。
被害が大きくなると大がかりな工事が必要になることもあるので、気づいた段階で業者に修理を依頼するのがおすすめです。
3-2 思い切って全面リフォームをする方法も
部分修理で直せない程大きく壊れてしまった場合や、屋根そのものが古い場合には思い切って全体のリフォームを行うというのも一つの方法です。
リフォームには大きくわけて、屋根材そのものをすべて新しくする葺き替え工事と、既存の屋根材はそのままに、上から新しい屋根材を被せるカバー工法があります。
費用は高額になりますが、屋根のイメージを一新することができ、劣化した屋根材や下地を完全に新しくすることができるので、先々のことを考えて施工してしまうというのも良いでしょう。
施工内容 | 費用 |
---|---|
葺き替え | 100~250万円(屋根材による) |
カバー工法 | 80~120万円 |
塗装工事(※) | 30~80万円程度 |
※塗装工事は、屋根材自体は新しくしないため全面リフォームというわけではないですが、表面に塗料を塗り直すことで劣化した塗膜などを回復することができるので、メンテナンスとして10年に一度程度行うのが良いと言われています。
3-3 保険金がもらえる可能性も!火災保険や補助金の使い方
台風で被害を受けて屋根を修理する場合は、火災保険が使えることがあるのはご存じでしょうか?
火災保険は、名前から火災だけに適用されるものと思われがちですが、実は「風災」といって台風などの自然災害に対しても適用されることが多いです。
保険金をもらうためには保険会社から資料を取り寄せて申請などを行う必要がありますが、それほど難しいものではないため手順を理解すれば誰でもすぐにできるでしょう。
工事金額のほとんどが保険で払えたという例もありますので、一度検討してみるのがおすすめです。
詳しい申請手順などについては、以下の記事でご紹介しています。
2事前対策や修理をするなら業者選びは慎重に!
台風などの災害の後には、焦る気持ちに付け込んだ悪徳業者や詐欺などの被害も増える傾向にあります。
突然家にやってきて工事が必要だという業者、頼んでもいないのにブルーシートをかけると言ってくる業者、火災保険で「全額無料」を強調してくる業者などは、十分に注意が必要です。
また、被害を防ぐためには、複数の業者に見積もりを依頼する相見積もりを行うのが最も効果的だと言われています。
できる限り即決はせずに複数の業者を比較するようにしましょう。
屋根コネクトでは、地域の優良業者のご紹介を承っております。
台風後の時期は業者が混みあい、見積もりなどをスムーズに行うのが難しい場合も多いですが、業者探しでお困りのことがあれば屋根コネクトまでお気軽にご相談ください。
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