太陽光発電の豆知識

太陽の光を電気エネルギーに変換できるという理想的な発電方法である「太陽光発電」。実際に利用している人はまだ少数ですが、自宅の屋根を利用できる手軽な省エネ対策として注目されています。現実には設置する場所の状況によって、思ったほどの効果を得ることができない可能性もある太陽光発電。

太陽光線という直線的にしか届かないものを対象とする発電方式であり、それ特有の問題もあるようです。それでも事前にいつかの重要なポイントを確認した上で、設置工事を依頼する業者を選べば、後で後悔するような事態を防げます。

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どんな家に太陽光発電は向いてるの？

太陽光発電を設置するには、いくつかの要件を満たした建物である必要があります。まずは、屋根の大きさや形から考えましょう。最も適しているのは、南向きの片流れの屋根でしょう。特に屋根の面が太陽から垂直になるように傾いていると最高です。さらに正方形の屋根であればいうことはありません。

実際には、このように理想的な屋根を持つ家は多くありません。南側に少しでも傾いている広い屋根があれば、ひとまず合格ということです。さらに、一年を通して気温が低い地域が好ましいでしょう。それは太陽光発電パネルが、気温が上がると発電効率が低下するという特性を持つからです。

曇の日が多くても比較的気温が低い地域や、気温が高くても晴れの日が多い地域が、太陽光発電には適しています。地域によっては雪が積もる場合もあると思います。そのような地域では傾きのない屋根（陸屋根）に設置する場合、表面が雪で塞がれないように架台の上に太陽光発電パネルを設置して、角度を調整します。

太陽光発電がそこまで普及していないのはなぜ？

太陽光発電には多くのメリットがあります。それでも普及があまり進んでいない現状は、どのように考えれば良いでしょうか？最も大きな理由は、その高額な価格でしょう。設置して毎月の電気料金が減少しても、あまり費用対効果を実感できないのも事実。

これは、他の分野のように抱合せで関連商品を販売したり、後からグレードアップした製品を勧めたりするチャンスがないことも理由のひとつです。パソコンであれば周辺機器（プリンタなど）を同時に販売できます。車なら数年ごとに新しいモデルへ買い換える可能性も。そのような可能性がない太陽光発電は、どうしても価格設定が高くなりがちです。

パソコンや車のように、すぐに楽しめるような性質の製品ではない点も、新規の顧客を獲得するコストを高くする原因でしょう。このような高コスト体質を変えなければ、太陽光発電の普及は望めそうにありません。

太陽光発電で重要なのはメーカー？

実際に太陽光発電のパネルを設置する際には、やはりメーカーを基準にすれば良いでしょうか？このあたりの事情は、パソコンや車などとは異なるようです。つまりメーカーによる違いよりは、設置する業者が重要です。特に、いかに安い費用で設置をするかという部分が最も重要。

太陽光発電のパネルを製造している企業としては、シャープ・パナソニック・京セラ・三菱電機・東芝などがあります。どこも発電効率によって価格の異なるモデルを複数提供していますが、特定のメーカーが性能の面で優位に立っているわけではありません。また保証期間に付いては、無償で10年程度（モジュールのみ20年という場合も）というところが多いようです。

できれば、複数の業者から見積をとることをお勧めします。各業者の評判を事前にインターネットなどで調べる必要も。工事費用が安いからといって、適当な工事をする業者とは限りません。