快適に過ごすには遮熱が必要

遮熱とは遮熱材を使って、熱を屋根に吸収させず、輻射熱による室内の気温上昇を防ぐことをいいます。
夏に室内に熱がたまってしまうと、熱中症になりかねません。
夏は、どれだけ遮熱できるかによって、電気代を抑え快適に室内で過ごせるかが決まるといっても過言ではありません。

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室内の温度を上昇させる輻射熱とは

熱伝導とは、熱が高温部から低温部に移動することをいい、伝導・対流・輻射の３種類があります。
３つの熱伝導の中で遮熱が有効なのは、輻射による熱伝導です。

物体は絶対零度ではない限り、表面から電磁波の形で熱を放射しており、その熱は物体から物体へ電磁波（遠赤外線の熱線）によって伝わり、熱が当たった物体は熱を吸収し、放出するという伝搬現象が起こります。
これを輻射といい、放射される熱を輻射熱（放射熱）といいます。
この輻射熱は、電子レンジにも利用されており我々の生活に役立っています。

しかし、そんな輻射熱も、時として厄介な存在となります。
夏は太陽の輻射熱が屋根にたまった状態となり、室内の温度が上昇してしまうからです。

遮熱と断熱の違い

遮熱は｢熱を遮る｣、断熱は｢熱を断つ｣どちらも同じように思えますが、仕組みは全く違います。
遮熱は太陽光の熱をはじき返し、室内の温度が上昇するのを防ぐのに対して、断熱は室内の熱を外にもらさないだけでなく、外から入ってくるのを防ぐことができます。

遮熱塗装を行うと、夏の暑い時季は熱を吸収しないので大変便利なのですが、冬になると、輻射熱をためることができないので、外気温がそのまま室内に伝わり節電には逆効果になってしまいます。

遮熱と断熱を上手く使うことで、夏は涼しく、冬は暖かい部屋にすることができます。

遮熱材も進化してきています

エアテックス　
エアテックスは屋根用下地材で、一般的に屋根用下地材に比べ高い遮熱性があります。
屋根から室内に入る太陽熱を遮ることで室内の温度上昇を防ぎ、冷房効果をアップさせます。
さまざまなエアテックスが販売されていますが、種類によっては高い透湿性があり、梅雨時でも屋根全体から湿気を外に排出することができるので、野地板や屋根裏のカビの発生を抑える効果の物もあります。

遮熱パネルーフ
屋根と垂木の間に設置するパネル。高度の反射率を持つので、輻射熱を大幅に減少させることができます。通気層空間も確保することができ省エネで快適な生活を送ることができます。

各会社、さまざまな遮熱材が登場しており、どれだけ効果があるのか実験結果を見せる会社もあると思いますが、時間帯や季節が限られた時期にしか行われていない場合がありますので、謳い文句にだまされずに、しっかりと見極めるようにしましょう。