アスベスト処理を含む屋根の葺き替え工事・費用と優良業者の探し方

1そもそもアスベストって？スレート屋根とアスベストの関係

「アスベスト＝危険」のイメージが強いと思いますが、そもそもアスベストとは何かご存知ですか。

アスベスト（＝石綿）とは繊維状の構造を持つ天然の鉱物の一種です。

軽くて切れにくく、熱や薬品にも強いため、断熱材や建材の強度を増す目的で広く使用されていました。

しかし、アスベストは吸い込むと非常に繊維が細かいために飛散しやすく、吸い込んでしまうと肺の奥まで入って突き刺さり排出できなくなってしまいます。

長い時間を経て肺がんや中皮腫など呼吸器の重大な病気を引き起こすことが判明し、段階的に使用が禁じられるようになりました。

現在ではごく一部の例外を除き使われなくなっていますが、アスベストを使用した建物は今もたくさん残っています。

屋根の場合はスレート材の原料として使用されているケースが多いです。

アスベストを含むといっても割れたり壊れたりしない限り飛散することはなく、通常生活している分には健康に影響はないのですが、葺き替えなどリフォームをする際にはきちんと対策をとらなくてはなりません。

ご自宅の屋根材にアスベストが含まれている場合は必ずアスベストの処理ができる業者に工事を依頼するようにしましょう。

まえがきでも少し触れたように、建築年が2006年以前の建物ではアスベストを含むスレートを使っている可能性があります。

設計図などが残っていれば屋根材の商品名から調べることもできますが、実際と異なることもあるため、基本的には専門家による調査が必須です。

2アスベストを含むスレート屋根の葺き替え工事〜工事工程〜

ご自宅のスレート屋根にアスベストが含まれている場合、葺き替え工事はどのように行うことになるのでしょうか。

一般的な工事工程と比較しながら解説します。

2-1 通常の葺き替え工事

※各工程にかかる日数など詳細は「【保存版】屋根の葺き替え工事の知識を総まとめ！ 費用、時期、メリット・デメリット、補助金、ＤＩＹなどを解説」をご参照ください。

2-2アスベストを含む場合

通常の工程に加えて以下のような作業が追加されます。

●事前調査

①設計図などをもとに、建築年・建築材料から判断する

②現地調査

③必要に応じて分析・鑑定

●既存屋根材撤去時の特殊な処理

①撤去の際アスベストが飛散するのを防ぐため、特殊な薬剤か水で湿潤化する

②できるだけ屋根材が破断しないように手作業でばらす

③特殊な真空掃除機で掃除を行う

●処分

①2重に梱包して最終処分場まで運搬する

②破断を避けるため、減容処理は行わない

壁や屋根裏に直接吹き付けられているケースと違い、屋根材にアスベストが含まれている場合の撤去工事はアスベスト飛散レベルが低い（レベル３）のですが、それでもこれだけの工程が追加されます。

アスベスト処理に資格が必要であり、手抜き工事が直接健康被害に結びついてしまうものでもあるので、必ず実績のある優良業者に工事を依頼しましょう。

葺き替え工事の優良業者を探す方法については5章でご紹介しています。

3アスベストを含むスレート屋根の撤去費用は？

２章でも触れたように、アスベストを含むスレート屋根の撤去工事は非飛散性（レベル３）になりますので、アスベストが剥き出しになっているケースよりは費用を低く抑えられます。

一般的な30坪程度の住宅の場合、撤去費用は20~30万円程度でしょう。

一平方メートルあたり3000~4500円程度ということになります。

ただしこれは撤去だけの値段ですので、実際に葺き替えをする際には事前調査費用と運搬・処分費用が上乗せされます。

事前調査は3万円程度から、処分費用は業者は建物の立地により異なりますので見積もりで確認しましょう。

※万一屋根材以外にアスベストがあり、レベル１や２の工事になる場合は数百万円単位が必要になることもあります。

自治体により補助金が出ることもありますのでチェックしてみましょう！

4アスベスト処理費用が気になるなら。カバー工法という選択肢。

通常の葺き替え工事の1.5~2倍近い費用がかかるアスベストスレートの葺き替え。

現在屋根にトラブルがあり、修理をしたいけれどどうしても予算が足りない……そんな方はカバー工法を検討してみてもいいかもしれません。

カバー工法とは既存の屋根を残したまま、上から新しい屋根をかぶせる工事のこと。

雨漏りなど屋根の下地まで重度のダメージが有る場合は適用できませんが、屋根材が傷んでいるだけなら新しい屋根に取り替えたのと同じ効果が見込めます。

屋根が二重になるので、断熱・防音効果もアップ。コストも節約できるためおすすめの工事方法です。

※詳しくは「屋根のカバー工法の費用相場と基礎知識・実際の工事の流れ」の記事をご参照ください。

ただし、カバー工法で一旦修理を行ったとしても最終的には解体時などのタイミングでアスベストの撤去が必要になるため、アスベスト処分を「先延ばし」にしているだけと言うこともできます……。

アスベストの処理費用は以前よりも高額になっているので、将来的な負担を考えるなら早いうちに除去・葺き替えしてしまったほうが安心かもしれません。

5安心して工事を任せるために。優良業者の見つけ方！

アスベストの処理を含む屋根工事は、通常の屋根工事より難易度が高く、また費用も高額になりますので、間違って悪徳業者に依頼してしまわないよう注意しましょう。

安さ重視で選んだ結果、見積もりに処分費用や事前調査費用が入っていなかった！というケースも報告されています。

必要十分な工事を適正な値段で引き受けてくれるのが優良業者です。

値段に惑わされず、誠実な対応をしてくれるかしっかりとチェックするのが大切です！

また、相見積もりを取るのもおすすめです。

相見積もりとは複数の業者に見積もりを依頼し、値段や対応を比較すること。

今まで屋根工事の依頼をしたことがなかったとしても、相見積もりを取ると業者による違いが見えてきます！

冷静に判断するための材料にもなりますのでぜひ2社以上を比べてみてください。

屋根コネクトではお住まいの地域に密着した優良業者に一括見積もりを依頼することができます。

面倒な業者探しから、相見積もりをとるとどうしても発生するお断り連絡までまるごとおまかせ！

しかも無料でご利用いただけます。ぜひお気軽にご相談ください。

6まとめ

「自宅の屋根にアスベスト」と聞くと不安に思う方も多いと思いますが、割れたり壊れたりしない限り通常の生活で健康に悪影響を与えることはありません。

葺き替えなど大規模な修理を考えるようになったら、慌てず焦らず優良な業者を探しましょう。

カバー工法の検討や相見積もりをすることで、できるだけ費用を抑えて工事することも可能です。

業者選びで迷ったらぜひ屋根コネクトにご連絡ください！お待ちしております。