様々な種類の瓦屋根の呼び方を原料・形状・製造方法ごとに解説
瓦屋根は日本で最も多く普及している屋根の一つです。
瓦には、「和瓦」「陶器瓦」「セメント瓦」「軽量瓦」など様々な呼び方があり、種類がわかりにくいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、瓦屋根を分類するときのベースとなる原料、形、製造方法について解説したあと、それぞれの違いや、その他の呼び方についてご紹介します。
1瓦屋根の原料と種類
瓦の元になる原料として、一般的なものには「粘土」と「セメント」の2種類があります。
これらの原料によって瓦を分類したのが「粘土瓦」と「セメント瓦」です。
粘土瓦
文字通り、粘土を原料として作られた瓦が粘土瓦です。
粘土をそれぞれ希望する瓦の形に成形し、乾燥させ、1000度~1250度の高温で焼き上げて作られます。他の屋根材は、メンテナンスとして塗装が必要になりますが、粘土瓦には塗装が必要ありません。
愛知の三州瓦、兵庫の淡路瓦、島根の石州瓦が有名です。
セメント瓦
文字通り、セメントを原料として作られた瓦がセメント瓦です。粘土瓦と見た目や、性質も似ています。
大きな違いとして、セメント瓦はメンテナンスが必要になるという点が挙げられます。塗替えを定期的に行えば、粘土瓦同様に50年ほどの耐久年数があります。
また、主成分のセメントに、砂利を混ぜて作られたものを「乾式コンクリート瓦」といい、日本モニエル株式会社が以前に作っていた「モニエル瓦」が有名です。
2瓦屋根の形と種類
続いて、形によって瓦屋根を分類する方法です。
瓦の形は、「J形」「F形」「S形」の3つが代表的で、J形の瓦は「和瓦」や「日本瓦」と、S形やF形の瓦は「洋瓦」「S字瓦」「平板瓦」などと呼ばれることがあります。
2-1 J型(和瓦、日本瓦)
古くから多くの建造物に利用されてきた、日本で最もスタンダードな瓦の形です。「J」は「Japanese」の頭文字で、「和瓦」和形瓦」「日本瓦」などと呼ばれることもあります。
屋根に並べた時の、波打つような美しさがあり、人気です。
現在でも多くの建築に用いられ、一般の木造家屋にとどまらず、コンクリートなど洋風の建築にもアレンジされています。
2-2 F形(平板瓦)
「F」は「Flat」の頭文字で、その名の通り平たい形をした瓦です。和瓦に対して「洋瓦」と呼ぶこともあります。
和形と違って、瓦の山・谷の凹凸が少なく、雨水が瓦の隙間から内部に入り込む恐れがあるので、浸水を逃がす構造が必要です。
和形と違って波がないので、スマートな洋風の建築によく使用されています。
2-3 S形(S字瓦、スパニッシュ瓦)
大きく波打つ形をしたヨーロッパ風の瓦です。「S」は「Spanish」の頭文字で「スパニッシュ瓦」とも呼ばれます。
こちらもF形の瓦と同様に、「洋瓦」と呼ばれることがあります。
カーブによって通気性がよく、ヨーロッパ建築のような洋風な雰囲気を出したいときや、個性的な雰囲気を出したいときによく利用されています。
3瓦屋根の製造方法と種類
「釉薬瓦(陶器瓦)」「いぶし瓦」「素焼き瓦」などの名前は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
これらは製造方法によって瓦を分類したものです。代表的なものとしては以下の6種類があります。
釉薬瓦(ゆうやくがわら)
粘土を瓦の形に成形し、ガラス質の釉薬(ゆうやく)を表面にかけて焼いた瓦です。
陶器のような表面になるため、「陶器瓦」と呼ばれることもあります。
釉薬の種類によって、さまざまな色を出すことができます。
いぶし瓦
いぶし瓦は釉薬をかけずに焼き上げます。焼き上げた後に最終工程でいぶすことで、表面に炭素膜を形成させます。
色は銀色のみですが、独特ないぶし銀のつやが特徴です。
素焼瓦
粘土をそのまま焼き上げた瓦です。温かみのある、自然な朱色に仕上がります。
ヨーロッパに多く、日本国内ではあまり見かけませんが、沖縄赤瓦は有名になっています。
練り込み瓦
二酸化マンガンや、酸化第二鉄といった金属酸化物を練りこんで焼き上げた瓦です。金属酸化物の特有な発色を利用しています。
あまり一般的ではないので、使用される際は特注になります。
窯変瓦(ようへんがわら)
窯に注入する酸素ガスの量を調整して焼き上げた瓦です。備前焼と同じ製法で焼きあげられます。
化学的な手法を施さず、土と火のバランスによって作られる瓦は、一枚ごとに異なる色合い、色ムラをもつのが特徴です。
ガラス瓦
文字通りガラス製の瓦で、屋根に部分的にとりいれ、トップライトとして使用されます。
下地ユニットと組み合わせて使用することで、入り込んだ雨水を逃がす構造になっています。屋根採光システムとして注目されています。
4その他の瓦について
上記で紹介した瓦以外にも「軽量瓦」「金属瓦」などの名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
近年では耐震性やメンテナンス性などを考えた新しい商品なども登場しています。
4-1 「金属瓦」とは
金属瓦とは、瓦屋根のように見える金属製の屋根材のことを言います。
日本瓦のような雰囲気を出すことができ、それでいて重量が軽いなどのメリットがあります。通常の瓦とは異なり、瓦数枚分がつながって1枚の屋根材となっています。
費用は金属の種類によりますが、チタンなどを使用している場合は施工費用が高額になります。ガルバリウム鋼板などを使っている場合は、通常の金属屋根と同様に錆や塗膜の劣化などの対策として、10~15年に1度程度、塗装メンテナンスが必要になります。
4-2 「軽量瓦」「防災瓦」とは
軽量瓦とは、従来の陶器瓦よりも重量を軽くしてつくられた瓦屋根のことを言います。
一般的な陶器瓦が1㎡あたり50kg~60kg程度であるのに対し、30kg~40kg程度のものを軽量瓦と呼ぶことが多いようです。
ただし、スレートは1㎡あたり17~20kg程度、ガルバリウム鋼板は5~10kg程度なので、「軽量」とはいえ、他の屋根材と比較するとそれほど軽いわけではありません。(建築基準法でいう「軽量屋根」というのはガルバリウム鋼板などのことを指すため、「軽量瓦」とは別物です。)
あくまで従来の陶器瓦よりは軽いという程度ですが、瓦のイメージを変えずに葺き替え工事で少しでも重量を軽くしたい場合などにはおすすめです。
4-3 「ルーガ」(樹脂繊維セメント瓦)とは
「ROOGA(ルーガ)」はケイミューという会社が独自で開発した軽量瓦です。「樹脂繊維セメント瓦」とも呼ばれています。
陶器ではなくセメントと樹脂繊維などを組み合わせた素材を使っていて、通常の陶器瓦の半分以下の重さであるのが特徴です。
瓦の形をしていますが、成分がセメントであることなどから「スレート瓦」などと呼ばれることもあります。
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