ガルバリウム鋼板屋根の縦葺き・横葺きとは?メリットや違いを解説
屋根の葺き方には、「縦葺き」と「横葺き」という2つのパターンがあります。
簡単に言うと、屋根材を縦に並べるか横か並べるかの違いで、見た目としては、縦葺きでは縦縞、横葺きでは横縞のデザインになります。
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縦葺き(たてぶき)
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横葺き(よこぶき)
縦葺きと横葺きは、見た目の違いだけでなくそれぞれにメリット・デメリットがあります。
今回は、縦葺きと横葺きそれぞれの特徴をご紹介します。
1ガルバリウム鋼板とは?
「縦葺き」「横葺き」というデザインがあるのは、基本的にはガルバリウム鋼板屋根です。
ガルバリウム鋼板屋根がどのような屋根なのかを、まずは簡単にご紹介します。
1-1 ガルバリウム鋼板の特徴
●スレート、瓦、金属の三大屋根材の中でも優秀
現在使用されている屋根材は、スレート屋根、瓦屋根、金属屋根の三種類に大きく分類されます。
ガルバリウム鋼板は金属屋根の一種で、コストパフォーマンスの高さから、近年では注目されている屋根材です。
建築時にはひとまず値段の安いスレート屋根にしていたものの、葺き替えでは機能性やランニングコストなど様々な点を加味しガルバリウム鋼板を採用するというパターンも多いようです。
●金属屋根の中でも採用しやすい
また、金属屋根の中でもコストが高すぎず、採用しやすいのが特徴です。
ステンレス、アルミ、銅など他の金属屋根は機能面では非常に優れているものの、高額で一般家庭では採用しにくいです。以前に多く普及していたトタン屋根は、費用は安いものの耐久性が低いというデメリットがありました。
ガルバリウム鋼板はトタン屋根に比べ耐久性はずっと高く錆なども起きにくく、加えて費用もアルミなどの屋根材に比べるとずっと安いです。
1-2 ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット
ガルバリウム鋼板には具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、整理すると以下のようになります。
●メリット
・トタン屋根に比べて錆びにくく耐久性が高い
・瓦、スレートなどに比べて軽量で耐震性に優れている
・施工が比較的しやすい
・総じてコストパフォーマンスに優れている
●デメリット
・瓦屋根などに比べると耐熱性や遮音性が劣る
・定期的に塗装などのメンテナンスが必要な場合がある
・結露が起きやすい
・瓦などに比べると見た目の高級感、重厚感が劣る
金属屋根の大きな長所は重量が軽いことで、ガルバリウム鋼板の重さは、スレート屋根の3分の1以下、瓦屋根の10分の1以下と言われています。屋根が軽いほど建物全体の重心が下がるため耐震性が高くなります。
逆に、短所は熱を通しやすく、瓦屋根などに比べると遮音性・断熱性が低くなるという点です。ただ、近年では断熱材入りのものもあり、少し値段が上がりますが、選ぶことは可能です。塗装のメンテナンスは、陶器の瓦屋根では必要ないですが、スレート屋根とガルバリウム鋼板では必要になります。
2縦葺きと横葺きとは?
2-1 縦葺きについて
縦葺きとは、屋根の軒先に向かって雨水が流れるのと同じ方向に屋根を葺くやり方です。
見た目としては、縦縞になるため、シンプルな印象になりやすいです。
また縦葺きには、瓦棒葺き、立平葺きなどの種類があります。
●瓦棒葺き
瓦棒葺きとは、接合部分に心木を使った葺き方のことで、金属の屋根材を心木にすべて固定していきます。木を使用するため、軒先から水を吸ってしまうと腐食などの影響を受けやすいというデメリットがあります。
●立平葺き
立平葺きとは、心木を使わない葺き方で、金属を折り曲げることで屋根材と屋根材を接合していきます。
水による影響が少なく、瓦棒葺きに代わって行われるようになった方法です。
2-2 横葺きについて
横葺きとは、地面と平行に屋根材を葺くやり方です。
見た目としては、横縞になり、デザイン性が豊富です。
横葺きには、面に段差が少なくフラットな仕上がりにある平葺きと、屋根材と屋根材に段差を付けることによって立体感を出した、段葺きなどのやり方があります。
3縦葺きと横葺きのメリット・デメリットを比較!
3-1 縦葺きと横葺きを比較
縦葺きと横葺きの機能の面での最も大きな違いとしては、雨水の流れやすさでしょう。
縦葺きの場合は、雨水が流れる方向に段差ができないため、障害がなくスムーズに雨水が流れていきます。そのため、勾配が緩やかな屋根であっても施工できるというのが特徴です。
横葺きは、雨の流れていく方向に段差ができてしまうため、縦葺きに比べるとどうしても水の流れが滞りやすくなります。勾配が急な屋根であれば問題ありませんが、勾配が緩やかだと水が溜まって雨漏りなどが起きやすくなります。
具体的には、縦葺きは0.5寸(5/100)勾配以上、横葺きは3.0寸(30/100)勾配以上で施工が可能です。
さらに、複雑な地形に施工が可能かという面でも違いがあります。
縦葺きは仕入れた屋根材をそのままの長さで縦に並べていくため、複雑な形の屋根などでは、長さが変わってしまって施工できないこともあります。その点、横葺きの屋根は複雑な地形でも施工が可能です。
その他にも、デザインの豊富さ、工期、断熱材一体型のものがあるかどうかなどの違いがあります。まとめると以下の通りです。
縦葺き | 横葺き | |
---|---|---|
メリット |
・雨水が流れやすい
・勾配の緩やかな屋根でも施工できる ・デザインがシンプル ・横葺きより工期が短い ・横葺きより価格が抑えられることが多い |
・デザインが豊富
・複雑な地形でも施工が可能 ・横葺きのスレートの上に重ね葺きが可能 ・断熱材一体型のものがある |
デメリット |
・複雑な地形には施工できない
・デザインの種類が少ない |
・雨水が流れにくい
・縦葺きより工期が長い ・縦葺きより価格が高くなることがある |
●縦葺きか横葺きかを選ぶとき
基本的には、勾配が3.0寸(30/100)に満たない場合には、縦葺きしか施工できないことになっています。
勾配が3.0寸(30/100)以上の場合は横葺きを行うことが多いですが、費用などの観点から縦葺きを選べることもあるので、一度検討してみても良いでしょう。
屋根の形状などによっても施工できるかは異なりますので、一度現地調査を行って確認することがおすすめです。適切な判断をするためにも複数の業者に話を聞くのが良いでしょう。
3-2 業者選びで気を付けること
屋根工事を行うことができる業者には、屋根専門の業者、塗装業者、ハウス―メーカーなど様々な種類があります。
屋根の葺き替え工事を行うのであれば、できることなら屋根専門の業者に依頼するのがおすすめです。
ハウスメーカーなどが絶対に良くないということではありませんが、屋根専門の業者に比べるとやはり専門性の高い職人が少なくなってしまう傾向にあります。また、新築の屋根と葺き替え工事では手順や方法が異なるため、依頼する場合にはガルバリウム鋼板など希望する種類の屋根材の施工が可能かどうかも確認しておくことが大切です。
また、屋根専門の業者の中にも、瓦屋根を主に施工する業者と、スレート屋根や金属屋根を主に施工する業者がありますが、ガルバリウム鋼板を使った施工は、「板金工」と呼ばれる金属屋根を取り扱うことができる職人のいる業者に依頼するのがおすすめです。
悪徳業者を見抜くポイント、トラブル回避のための見積書を読み解くポイントは以下の記事をご覧ください。
3-3 まとめ
縦葺きと横葺きには、見た目の違いだけでなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。
勾配が緩やかな屋根では縦葺きしかできませんが、一定以上の勾配がある場合には、縦葺きか横葺きか選べることもあるので、一度業者に相談してみても良いでしょう。
また、どのような施工であっても、悪徳業者などに騙されないためにも、複数の業者に相見積もりを行うことがおすすめです。
即決はせずいくつか比較をした上で、適正価格で、尚且つ対応が良いと感じる業者を選ぶことが、後のトラブルを防ぐことにつながります。
屋根コネクトでは、地域の優良工事店のご紹介を行っており、一括で複数の業者に見積もりを依頼することもできますので、お困りのことがありましたらお気軽にお問い合わせください。
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